近い将来、すばる望遠鏡を先頭に日本が中心となって 計画を押し進めている大型観測機器が次々と立ち上が ります。 これらは、従来の望遠鏡に比べて非常に優れた性能を持っており、 まさに次世代観測機器と呼べるものばかりです。 ここでは、そのような日本で計画中の次世代観測機器をいくつか紹介します。
すばる望遠鏡は、国立天文台が中心となっ て
ハワイのマウナケア山頂に建設中の大型光学赤外線望遠鏡で、
私達の全体企画でもとりあげることになりました。
その売りは、なんといっても8.2メートルという大口径による
集光能力、そして広い視野でしょう。
すばるに取り付ける観測装置には、
IRCS
(InfraRed Camera and Spectrograph)、
FOCAS
(Faint Object Camera And Spectrograph)、
CIAO
(Coronagraphic Imager with Adaptive Optics)、
COMICS
(COoled-Mid-Infrared Camera and Spectrometer)、
OHS
(OH-airglow Suppressor)、
HDS
(High Dispersion Spectrograph)、
Suprime-Cam
(Subaru Prime-focus Camera)、
そして補償光学系の
AO
(cassegrain Adaptive Optics system)など
があります。
すばる望遠鏡は、'98冬ころにファーストライトが予定されています。
関連リンク先: すばる望遠鏡のライバル
この衛星は1台の硬X線望遠鏡と、5台の軟X線望遠鏡を搭載する。 前者は「 HXD 」と呼ばれ、井戸型のフォスウイッチシンチレーターとシリコン PIN検出器の組合せで10keVから700keVのエネルギー範囲をカバーする。
後者は0.4keVから10keVのエネルギー範囲をカバーし、単に「X線望遠鏡、 XRT 」とも呼ばれる。 これは5枚のX線反射鏡と5台の焦点面検出器からなるが、このうち4台がイメージを 取りつつ分光もできる「 XIS 」であり、残る1台が分光のみ可能な「 XRS 」である。 ただし、エネルギー分解能で見ると「XIS」の100eVに対し、「XRS」は12eVと優れている。
LMSA (The Large Millimeter and Submillimeter Array)
国立天文台を中心として進められている超大型電波望遠鏡の計画である。 この望遠鏡は、標高4000m以上の観測好適地に口径10m級の高精度 パラボラ50台を最大10km の範囲に展開し、80GHz(波長4mm)〜850GHz(波長 0.35mm)という広い周波数領域をカバーする巨大な干渉計である。 LMSAは、現存する世界のミリ波・サブミリ波望遠鏡の水準を遥かに凌ぐ 0.1秒角〜0.01秒角という超高解像力で銀河、恒星、惑星系の誕生と 進化の姿を描き出し、人類に新しい宇宙像をもたらすものと 期待されている。(LMSAのホームページからの抜粋)
Astro-F(IRIS、Infrared ImagingSurveyor)
Astro-F(IRIS)は、わが国初の赤外線天文衛星で、 宇宙科学研究所を中心に計画が進められています。Astro-F 計画は、IRISよりも広い波長域を、IRASよりも遥かに 優れた空間分解能と検出能力でカバーしようとする野心的な 計画です。望遠鏡は、口径70cmの冷却型。観測波長は、 近赤外線から波長200ミクロンの遠赤外線までをカバーする予定です。 Astro-Fは、2002年度に、宇宙研の主力ロケットM-Vによって 打ち上げられる予定です。Astro-Fは、 原始銀河の探査、活動銀河の起源と進化、星が誕生しつつある領域の 観測や惑星系の探査などを通して、 それらの進化を飛躍的に解明する事が期待されています。 (Astro-Fのホームページからの抜粋)